こんにちは、らいらいです!
以前紹介した各社のポータルサイトで楽待って覚えてますか?
楽待はコラム関係が非常に充実しており、よくチェックしています。
面白い記事があったので、そのお話です。
目次(クリックでジャンプ)
覆面座談会とは
楽待が各内部の人を呼んでオフレコトーク(ぶっちゃけトーク)をさせるという試みです。
不動産業界側と金融機関側でトーク内容も変わり、不動産投資家が知りたいことをしゃべらせています。
ちなみにぼくは、銀行業界と不動産業界の両方経験しています。
動画を見た感想としてはまさにこんな感じ。
不動産業界編
楽待より 2017年10月30日
各項目における楽待の解説は不十分だと思うので、ぼくが補足で解説しています。
2重契約
売主と買主が契約するための契約書と銀行に提出する用の契約書を作ること。
多くの銀行では自己資金を求めるため、2重契約でフル・オーバーローンの獲得を目指す。
本来1種類の価格でしかない契約書において、異なる金額の契約書も作られ2種類になることから2重契約と言われる。
現在は合意書による値引きスキームも多い。
要点まとめ
- 2重契約は不動産業界では普通
- 値引きの理由を作り、合意書を作って値引きする方法もある
- 2重契約がばれる経緯は確定申告や返済不能に陥ったとき
- 確定申告の書類は銀行用と税務署用で2通作っている
- 2重契約の需要がある
らいらいの解説
2重契約は、3者(銀行、不動産会社、投資家)のニーズを全て満たしています。
銀行は貸さなければ「金利収益」が、不動産会社は売らなければ「手数料収入」が、投資家は買わなければ「物件からのキャッシュフロー」が手に入りません。
3者の思いは一致します。
さらに、初期の投資家においては現金で数千万円を持っているという人は皆無です。
仮に2億円の物件を自己資金10%入れろといわれたら現金で2,000万円が必要です。
諸費用まで含めると3,000万円程の大金になります。
この3,000万円を投資家が用意できないからといって、上からのノルマや会社としての利益を無視できるでしょうか?
ばれる経緯
銀行側に2重契約がばれる経緯としては主に「確定申告」になります。
納める税金の計算には、「実際に購入した金額」で取得価格を記載し、「減価償却を計算」します。
これが税務署に提出する税務署用の確定申告書です。
しかし、この確定申告書をそのまま借りた銀行に見せてしまうと取得価格の相違や減価償却分の計算が合わないなどおかしな点が出てしまいます。
そのため2重契約で購入した人は税務署用と銀行用に決算書を作っているのです。
金融資産増殖
他の人から一時的にお金を借りて自分の資金のように見せる見せ金というやり方。
ネットバンクの口座残高をいじるやり方や偽の通帳を作るやり方もある。
要点まとめ
ソフトなやり方
- 他の人からお金を借りるやり方
- 定期預金の当座貸越サービスを利用したやり方
ハードなやり方
- ネットバンクの残高を改ざんし多めに見せるやり方
- 偽者の通帳を作るやり方
現在の状況
- 歯止めがかからず見せ金の金額は大きくなりつつある
- 銀行によって厳しいところと緩いところがある(マイナーな銀行ほど緩い)
らいらいの解説
貸す側としては、借りる人の資産背景は必ずチェックします。
資産が多ければ多いほど回収が容易になると考えて銀行は貸しやすくなります。
自己資金100万の人に貸すのと1000万持っている人どっちにお金貸したいか、ということです。
そのため、本来の自己資金以上を持っているように見せる手法が流行りました。
一部の手法は完全に言い逃れできないレベルでアウトです。
「私文書偽造」、「詐欺」などに当たる可能性があります。
ばれる経緯
偽造した書類に不自然な点があった場合や、面談時にその場でネットバンキングへのログインを要求されて、ばれるケースが多いです。
最近はこの手法を銀行側も把握しており、ネットバンクの残高は評価せず、紙の通帳に記帳した現物の通帳を見せてくれと要求することもあります。
そのため、不動産会社が金銭消費貸借契約を結んで買主に一時的に貸す方法も出てきました。
本来必要な自己資金をサラリーマンの給与だけで貯めるのは、かなりの時間が必要です。
買う立場からすると最短で不動産投資家デビューすることが出来てしまいます。
この手法を希望する投資家、勧めてくる不動産業者の数は後が絶ちません。
1法人1物件スキーム
1つの物件毎に1つの法人の名義で借り入れて購入する手法。
例:A物件は合同会社Aで、B物件は合同会社Bで購入
A社の残債額とB社の残債額が共有されない点を利用し、借入限度額以上の借り入れを起こすことが可能になる。
要点まとめ
- 多額の借り入れを起こすため複数法人化
- 銀行から新設法人を依頼されることも
- ばれても期限の利益の喪失はそうそう無い
- 複数法人スキームにリスクを感じていない
- 優秀な行員ほど余計なことは聞いてこない
らいらいの解説
1つの法人で物件を買い進めていくと、ある一定の規模でこれ以上の借り入れは難しいと断られることがあります。
特に短期間で買い進める場合に多いです。
それを回避するためのスキームとして誕生しました。
動画内では一括返済を求められる可能性は低いということですが、オリックス銀行や福岡銀行で求められたケースがあるようです。
ただ、「新規法人との取引開始はポイントが高いのか」、「既に所有している物件の評価が面倒なのか」銀行側から新設法人でお願いされる場合もあります。
実際にぼくも言われた経験があります。
ばれる経緯
地銀同士の合併により、貸出先の整理でばれることや謄本の情報から代表が同じであったりすることでばれることがあります。
ばれたとしても「聞かれなかったので言ってないだけです。」と返す投資家も多いです。
確かに、グレーな部分なので銀行側もこの点を突いて一括返済を求めるかというと難しいです。
ただ、信頼関係は破綻します。
まとめ
グレーな手法から完全にブラックな手法まで公開されてましたね。
具体的な手法もやり方も知っていますが、これらは違法、犯罪の可能性が高い行為です。
真似をしてはいけませんよ。
ただ、ぼくの経験では銀行の担当者側も気づいててやっている部分があると思います。
コンプライアンス上絶対に認めませんが。
ばれたら全てあなたの責任です。
ノルマに追われたサラリーマンとしては危ない橋も渡らないと行けない時があるようです。
おかしな社会ですね。
金融業界編はこちら
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