こんにちは、らいらいです!
不動産の取引には3つのパターンの取引様態があります。
「媒介」:不動産業者が仲介に入って売買のお手伝い
「売主」:不動産業者が所有する物件を売却
「代理」:不動産業者が売主から委託をうけ代わりに売却
です。
マイソクを見ていると、取引様態に「売主」っていうのがたまにありますよね?
この業者売主物件にいい物件はあるのでしょうか?
業者売主物件のメリット
不動産業者が売主になることで主に3つのメリットがありました。
瑕疵担保責任2年間
これは不動産のプロである不動産業者が販売をするのだから、素人の購入者を騙さないよう責任を持って販売するように厳しく法律で定められています。
簡単に言うと、「販売した物件に何か問題があったら、販売した業者は2年間責任を持って買主に保障を行いなさい」という内容です。
つまり、責任の所在が明確になっており、隠れた瑕疵(シロアリや建物の傾き、雨漏れなど)が出てきても、業者が引き渡してから2年間は補償をしてくれます。
仲介手数料不要
販売する金額の中に、不動産業者の利益がすでに含まれているので当然といえば当然です。
ただ、この仲介手数料が不要になることで、自己資金の使用を抑えることができるようになるのです。
銀行は、担保に取る不動産に対しては評価を出し融資を行いますが、それに伴う仲介手数料や不動産取得税、司法書士手数料といった諸費用に関して基本的に融資を出しません。
つまり、仲介の物件に対しては物件の頭金に加えて、売買に関する諸費用も自己資金で賄わなければなりませんが、業者売主物件は仲介手数料が不要なのでその部分の手出しを無くすことができます。
融資の協力が得られる
不動産業者が売主の場合は、融資付けに協力してもらえることが多々あります。
仲介の場合よりも、大きな利益を見込めるのでローンの承認が降りるようにいろいろ手伝ってもらえます。
また、ちょっとしたブラックやグレーな方法(2重売買契約書や値引きの覚書など)も行いやすくなり、融資額も伸びてフルローンやオーバーローンになります。
業者売主物件のデメリット
デメリットはたった1つしかありませんでした!笑
高い
当たり前ですが、本来の仲介手数料以上の利益を乗せています。
そうしなければ何かあったときの瑕疵担保責任も負えません。
相当安く仕入れることが出来たとしても、絶対に安く販売しません。
営業マンが頑張れば売れるぐらいのギリギリの値段で値付けをします。
オススメできる人
・年収は高いが自己資金が無い人
・面倒なことはしたくない人
・規模の拡大を急ぎたい人
・不動産投資を本業にしたくない人
・綺麗な物件を買いたい人
オススメしない人
・不動産投資でボロ儲けしたい人
・自己資金が豊富な人
・融資付けやリフォームが自分でできる人
結論
Q.業者売主物件に良いものはあるのか?
A.自己資金を使いたくない人にとってはよい物件。
数字だけを見れば、不動産業者売主物件でも収支が回る物件であることは多々あります。
ただし、それは結局相場で購入しているだけです。
プロの不動産業者が間に入った時点で、どんな割安な物件も相場価格に戻っていますからね笑。
ぼくなら相場より安く買う方向に努力をします。
おまけ
実は不動産業者も業者売主物件を買うことがあります。
なんで、わざわざ他社の利益が乗った物件を購入するのかというと。。。
もっと高い値段で売る自信があるから。
不動産業者もそれぞれ得意分野が異なります。
売主から安く買い取るのが得意な業者もいれば、高く買う買主を見つけるのが得意な業者もいます。
ぼくが、昔絡んだ案件ではこんな流れになりました。
※数字は変えています。
売主はA社に9000万円で売却、A社はB社に11000万円で売却、B社は個人投資家に14000万円で売却。
最初と最後で5000万円も差が出ました。
いやーおそろしいせかいですね!
まとめ
売主物件は決して業者の利益が乗っかっているからダメと否定するわけではありません。
使い方によっては、規模の拡大を一気にすすめる武器ともなりえます。
実際に一棟目は売主物件を買い、自己資金を温存して2棟目、3棟目に行った人もいます。
自分の方向性と相談しながら上手く付き合ってください。