初めてアパートを買って、物件を売却したら泣きそうになった話

こんにちは、らいらいです!

今日はぼくが物件をはじめて売却したときのことです。

よい買い物をして、よい売却ができたと自分では思っていました。

が、ぼくの抜けている部分が思いっきりあらわれた売却です。

物件概要

価格:1500万円

所在地:埼玉県某市

交通:駅から徒歩8分

構造:軽量鉄骨造

間取り:2DK×4部屋

築年月:1980年代

面積:土地170㎡、延床140平米

利回り:15%

 

結構よい買い物ができたと思っています。

土地が広く、ほぼ土地値での取得でした。

購入までの経緯

購入した当時は銀行員2年目の24歳のときでした。

当時ぼくの3件目の不動産購入で、一棟ものとしてははじめての購入でした。

ネットで適当に会員登録し、面談をした不動産会社から紹介された物件になります。

紹介されたと同時に、翌日現地に行き内見。周辺環境を確認して買い付けを入れました。

購入の決め手

下の3点が買い付けを入れた決め手でした。

  • 利回り15%
  • 手ごろな価格帯
  • 土地値

この当時は利回り10%越えはごろごろありましたが、15%となるとあまり出てきません。

15%あれば収益も良くぼくの検討土台に乗っかっていました。

当時ぼくは勤続2年目で、普通に融資審査出したら年収も勤続年数も足りません。そのため、大きな価格帯の物件は買えないぼくにとって、ぎりぎり手が届く範囲でした。

また、この物件は路線価が84,000円/㎡あり、ほぼ土地値での購入になることも購入判断の後押しになりました。

角地だったため、最悪戸建用地にすれば回収できるとも考えてました。

土地値とは
建物を含まず土地だけの値段のこと。
今回の計算式としては 84,000円(路線価)×170㎡(土地面積)=1,428万円
中古アパートを土地値で買えるとほぼ外れないと言われる

当時の運用状況

共同担保を取ることで有名なノンバンクで借り入れを起こし、フルローンを引きました。

実際に使った手元のお金は仲介手数料の55万円と登記費用の35万円の合計90万円ほどでした。

満室家賃が18万円に対し、返済が9万円で手取りCFが月約9万円になります。

年間CFは108万円となり、ROIは120%と驚愕の数字が出ました。

ROIとは
ROIとはreturn on investmentの略で、投資した資本に対して得られた利益のことを指す。
今回の計算式としては 108万円÷90万円×100=120%
ROIが高いほど投資効率が良いことを表しています。

万々歳の結果です!

売却活動

きっかけ

購入後、ぼくは不動産会社に転職していました。

不動産投資の現場にいると年々、市場の加熱っぷりを目の当たりにします。

空室を埋めて満室で稼動させていましたが、あるときふと

らいらい
いま売ったらぼろ儲けじゃー?

と思い、知り合いの不動産会社に相談してみたのです。

そしたら売れたらいいなという値段で売りに出してみればいい、とアドバイスされその言葉に従いました。

まぁ売れたらラッキーということで売却を始めました。

実際に申し込みが入ってしまった

売りに出してから半年ほど、まったく動きがありません。

ちょっと欲張りすぎたかなと思っていると、相談した不動産会社からメール。

買い付けはいりました!

あれよあれよと手続きが進み話が具体的にまとまっていきます。

高く売れた理由

  • こまめに手入れされてた
  • 満室稼動
  • 土地値が高め

ぼくははじめての一棟物ということもあり愛着を持っていました。

親友と草むしりに行ったり、ペンキを塗ったり手間をかけていたのが伝わったのだと思います。

満室で状態も良かったことでほぼ希望額で売却ができました。

その結果

2150万円

で売却。

らいらい
めちゃくちゃ嬉しかったんじゃー

ただ、「儲かってよかったね」で終わりません。

ここから泣きそうになりました。

泣きそうになった話

はじめての売却ですからわからないことばかりです。本で読んだ知識はあっても実践は異なります。

売却をすると、譲渡所得が発生しこれは分離課税となります。

ここまでは知っていました。

計算が狂い始めたのは、減価償却が絡んでからです。

ぼくの当初想定

ぼくは売却益は下のように計算するものだと思っていました。

購入金額:1,500万円
売却金額:2,150万円
利益:650万円(2,150万円ー1,500万円)

この650万円に税率をかけて、課税されると思っていました。

この場合3年間の保有だったので短期譲渡所得税でおよそ40%かかります。

650万円×40%=260万円が納税額だと思っていました。

現実

正しくは、購入金額から累積減価償却分も引かなければなりませんでした。

この物件は築20年越えの軽量鉄骨でしたので減価償却は3年間です。

建物比率を5割にしていたため、建物価格は1,500万円×0.5=750万円です。

この750万円を3年間で償却するので1年当たり250万円です。ぼくは2年ほど保有していたので累積減価償却費は500万円になります。

つまり正しい計算式は以下の通りです。

正しい計算式
購入金額:1,500万円
売却金額:2,150万円
累積減価償却費:500万円
取得費:1,000万円(1,500万円ー500万円)
利益:1,150万円(2,150万円ー1,000万円)

さて、納税額を計算してみます。

1,150万円×40%(短期譲渡所得税)

・・・

・・・・・

460万円!!!

泣きそうになっただけでなく、実際涙がちょっともれました。

これだと売却する理由があまりありません。必死に解決策を探しました。

解決策

長期譲渡所得税の40%が高すぎるのがそもそもの要因だと考えました。

つまり、法人所得税で計算できれば解決です。

ここで資産管理法人の登場です。

契約、決済の予定をずらしてもらい、急いで資産管理法人を設立しました。

資産管理法人に売却をして、資産管理法人から第三者へ売却です。

その結果、法人税率が適用されたのと、他の事業所得と合算ができ納税額を減らすことができました。

本当に資産管理法人は早めに作っておいたほうがいいです。

資産管理法人を今すぐ作るべき5つの理由

反省点

最初から法人で買っていればよかった。

この一言です。

これ以来ぼくは法人でのみ不動産を取得しています。

あとは、不動産投資本に書いてあった「建物割合を高くして、減価償却は多めに取れ」を鵜呑みにしてしまったことも原因でした。

建物割合を高くすると、毎年の税額は安くなりますが、売却時にそのツケが回ってきます。

すごく勉強になった売却の体験でした。

まとめ

不動産の売却ってなかなか経験することがないと思います。

しかも高い金額で売却ができたときはなおさら浮かれてしまいますよね!

税金の計算をしたときに、浮かれ気分からこの世に絶望するところまで突き落とされました。

これから本格的に運用をしていくならば、やっぱり資産管理法人は必要不可欠です。

もう、同じ過ちは繰り返しません!

 

聞きたいことがあったらLINE@で聞いてくださいね。