こんにちは、らいらいです!
不動産業者に問い合わせて物件資料を貰ったとき、正しく情報を読み込めてますか?
大事な情報見落としてませんか?
「知っている人は知っているけど、知らない人は知らない」
そんな優良物件に気づくための物件情報の精査の仕方を教えます。
これが出来るとプロに近づきます。
事前準備
気になる物件があれば不動産会社に問い合わせをして資料を貰ってください。
マイソク(物件概要書)
レントロール(家賃表)
この2つがあれば、十分な購入判断が出来ます。
実は、住所だけでもある程度調べることができますが、一般的な方法ではないので割愛します。
マイソク(物件概要書)からの判断
使うサイト
流れ
1.マイソクから情報を読む
利回り、立地、築年数、構造、建ぺい・容積率、市街化区域かどうかを見ます。
ぼくは利回りが一定の基準に達していなければこの時点でリリースです。
市街化調整区域の場合も利回りによってはこの時点で見送ります。
土地・建物の大きさが建ぺい率・容積率に収まっているか確認。
オーバーしていたら銀行融資が難しいので度合いによって見送ります。
2.グーグルマップで周囲を確認
マイソク記載の住所をグーグルマップに入力します。
マイソクに表示されている地図と外観がグーグルマップに表示されたものと一致するか確認し、外観の痛み具合をチェック。
合わせて駅からの距離や周囲の生活環境を見ます。工場や大学、大企業があればプラス評価(賃貸需要が底堅いため)、お墓や事故現場、反社会的組織事務所が近いとマイナス評価です。
可能ならば入居率も簡単にチェックします。
洗濯物の有無や郵便ポストの乱雑加減、雨戸・カーテンの利用状況で判断します。郵便ポストがガムテープで塞がれていたり、カーテンが設置されてないような部屋は高い確率で空室です。
地方の物件なら駐車場の有無も重要になりますので、売買対象物件に駐車場が有るかどうか、無ければ周辺に空き駐車場があるか確認します。
3.積算価格を計算
1と2の流れをクリアしたものに関して積算価格を計算します。
住所を地価マップに入力し「相続税路線価」をチェック。
相続税路線価×土地面積で土地値を出します。
建物価格はマイソクにある築年数と構造、延床面積から計算します。
一部の銀行では現在も積算評価で融資可否を判断するところがあるため重要な指標になります。
マイソク重要チェックポイント
再建築不可や容積オーバー、借地権でないかを必ずチェック→融資が難しくなるため
外観と周辺環境のチェック→将来の修繕や賃貸需要の見極めのため
参考積算価格の算出→融資に影響を与えるため
レントロール(家賃表)からの判断
使うサイト
お部屋探しサイト(HOME’SやSUUMO、アットホームなど)
流れ
1.レントロールの現在賃料が適正か調べる
レントロールに記載されている賃料が相場通りか確かめます。
HOME’S賃貸需要で対象物件のエリアから絞込みをかけます。
概要書やレントロールに間取りや広さがあればそれに応じた賃料になっているか確認します。
間取りや広さの記載がなければ推察が可能です。
延床面積÷戸数=1部屋あたりのおおよその面積となります。延床面積には共用部分面積が含まれているので、出た数字を調整します。
2.賃貸需要の確認
HOME’S賃貸需要で対象物件のエリアの空室率や賃貸入居者の希望間取りを確認します。
例えば東京都豊島区だとこんな感じです。
自分の購入対象物件でどこまで合致するか見ます。
合致していなかったとしても、その他の条件で戦える場合は十分にまだ検討可能です。
3.空室理由の確認
空室があったなら空いている理由を確認します。
空室理由はだいたい下のパターンのどれかになります。
・賃貸需要が無くて埋まらない
・募集条件が悪い
・そもそも募集していない
・物件状態が悪い
賃貸需要を確認して、需要が無くて埋まらない場合はリリースです。
募集条件が悪かったり、物件状態が悪い場合は容易に改善可能なので引き続き検討します。
それに合わせて次の検討段階に進みます。
3.ライバル物件の確認
実際に購入検討物件と同じエリアで同じ、間取り、広さで部屋を探してみます。
検索結果で出た、募集条件と比較して勝てるのか、それとも改善が必要かをみます。
購入検討物件も募集がされているならば、ここで引っかかるはずです。出てこなければ、募集されていない可能性が高いので不動産業者に理由を確認します。
一方で、現在検討入居している部屋の家賃が明らかに高い場合、今後家賃の下落を想定してシミュレーションすることが必要になります。
レントロール重要チェックポイント
入居状況→収支に直接影響するため
相場との比較→見せ掛けの利回りか確認するため
敷金・礼金の有無→今後の募集に影響を与えるため
マイソクとレントロール精査クリア後のシミュレーション
上記の精査を行い、投資検討として残っているものはシミュレーションにかけます。
ぼくは独自にエクセルで数字を入れれば全て出るようにしています。
使う指標としては
現況・満室家賃年収×空室想定×経費率×想定銀行=購入判断
です。
ここで出た結果を元に
「購入」「見送り」「指値」
の3パターンの行動になります。
指値の場合は事前に有る程度指値が通りそうか不動産業者に確認を取ります。土台に乗らなければリリースです。
土台に乗る場合や「購入」判断をした場合は、ここから現地確認です。
現地確認
買う・買わないの判断はネット上で終わらせてからになります。
つまり、現地確認する段階でほぼ購入の意思は決まっています。
「買う」と机上で判断した物件だけを、現地まで見に行き、問題なさそうだからこのまま「買う」か問題あったからやっぱり「買わない」になるかの2択です。
現地確認も必ず行わなければなりませんが、購入判断は99%机上で終わらせます。
外壁の痛みや空き部屋の内装状況、周囲の環境を目視で確認します。
想定以上にひどかった場合はその分指値を通せるかで、判断を変更します。
それでは実例です。
実例
それでは実際に問題です。下記のマイソクとレントロールから物件情報を判断してください。
ちなみに以前記事にしたぼくの初めて購入したアパートです。
→初めてアパートを買って、物件を売却したら泣きそうになった話
※一部数字等変えております。あらかじめご了承ください。
【概要書】
【レントロール】
【周辺相場】
路線価は84,000円/㎡です。
あなたの判断はどうでしたか?
ぼくの考えは下に記載していますので、ちょっと考えてみてくださいね。
らいらいの判断
利回り15%→OK
駅徒歩8分→徒歩圏内でOK
所有権、建ぺい・容積率、再建築可→OK
積算価格は土地が1428万円、建物が0円(耐用年数越えのため)→悪くない
入居状況→4部屋中3部屋入居でOK
周辺相場→賃料が相場より割安でOK
駐車場→駐車場使われていないので、車は必須ではないと推察。
総合判断:「買い」
ぼくのシミュレーションは大体こんな感じでした。
概要書とレントロールだけでここまで現地に行かず判断が出来ます。
ぼくはこの後シミュレーションが終わってから現地確認をし、越境など問題ないことを確認して買い付けを出しました。
おまけ
謄本があるとさらに込み入った情報がわかります。
抵当権が付いていれば残債がどのくらいあるか見ます。
抵当権者(銀行名)といつから抵当権が付いてるかで残債額はだいたい目星がつきます。
また所有者の名前が古めかしい名前だとかなり歳を召した方だと想定もできます。
じゃあ売却理由はきっと。。。
ね?色々とわかりますよね。
まとめ
ここまでの流れを業者の人達やできる大家は当たり前にこなしています。
慣れると1物件あたり10分ほどで判断が可能になります。
間違っても現地確認を先にしないで下さいね。
全部の物件見に行ってたらいくら時間があっても足りなくなります!
机上で出来ることは机上で!