【不動産書評】40歳独身のエリートサラリーマンが「不動産投資」のカモにされて大損した件

こんにちは、らいらいです!

いつもと毛並みが違う不動産本の書評です。

ぼくが以前より「ゼッタイ、ダメ!」と言っている新築ワンルーム投資の小説です。

ライトノベル風でさくさくっと読めてしまいます。

小難しい話は苦手という方に不動産投資の導入として面白いです。

3行で内容紹介

  1. 新築ワンルームは買っちゃダメ!ゼッタイ!
  2. ラノベ風にした実話
  3. めくるめくるくる、くるりんぱー

読んでみて

ただ、1つの要点を伝えたいがためにこの本があると言えます。

それは、

新築ワンルームだけは買ってはダメ!

ということ。

ぼくも以前の記事で書いたとおりです。

【実例つき】ダメ。ゼッタイ。新築ワンルーム投資は地獄への片道切符!

「相手先の人間を信用したから、購入を決めたんだ(P43)」

ぼくが以前に相談を受けた人と全く同じセリフが出てきていて、思わず笑ってしまいました。

正直ぼくにはあまり分からない気持ちです。

安くない買い物をする際に、どうしてほかの人に相談したり、自分でもっと調べてみようとしないのか。

そういう人たちは営業マンを信用できると言い張って自分を納得させようとしているのかもしれません。

一方で営業マンの考えも述べられていました。

ああいうタイプはなぁ、押しに弱いんだよ。高学歴のインテリのお坊ちゃんタイプはさ、お人よしだから、頭を下げてお願いすると、かわいそうだからって契約してくれるんだよ。そうならなくても、諦めずに押していくと、そのうち、面倒くさくなって、まあいいかって契約してくれるんだよ。お金に困ってないからな。でも、脅しちゃだめだぞ。あくまでも愛嬌を忘れずに、強気でお願いしていくんだ。(P111)

これでも相手先の人間を信用して、安くない買い物を調べずに買いますか?

「素人だから分からない。まったく、そのとおりです。しかし、それじゃあ、投資家じゃなくて、消費者ですな。(P76)」

これは主人公が追い詰められて、元カノに紹介された不動産屋に相談しにいって言われたセリフです。

そうそう!とうなづいてしまいました。

こういう物件を買う人にしろ、この本の主人公にしろ当事者意識が足りないんですよね。

相手の業者が信用できると思い込み、ぜーんぶ丸投げして終り。

そんな甘いはずないでしょ!

どうなるかって?

不動産投資をするために、不動産業界に参入した。そこには不動産業者をはじめとして、たくさんのプロフェッショナルが集まっていて、利益を得ようと、日夜しのぎをけずっているわけです。そんな中へ”素人”がのこのこと入っていったら、火傷をしても仕方ありませんなあ。(P76)

ぼくたち、不動産業者ややり手の不動産投資家の養分となるだけです。

「ろくに知識もないのに、言われるがままに何千万もするマンションを二つも買って、借金背負って、全力で人生を棒に振っている最中なんでしょ!(P93)」

手厳しいセリフですねー笑。

このあと主人公はどうなっていくのかはネタバレになってしまうので伏せます。

ちなみにオチは気持ちとしてはこんな感じ。

読み終えて考えた事

不動産投資のテクニックや考え方は巻末におまけ程度に載っている程度です。

※本当におまけ程度です。分量でいうと6Pぐらい

具体的に不動産投資を考えている人にはこの本はおすすめしません。

ただ、息抜きとしてはなかなか面白かったです。

1時間もかからずサクサクと読めます。

新築ワンルームを買ったらどうなるかということがよくわかるので、新築ワンルーム投資を考えている人が本屋でこのキャッチなタイトルを見て思いとどまってくれたらいいな、と思います。

あと、ひとつだけ言わせて欲しいことが。

表紙の女の子かわいいと思って、不動産投資を題材にしたラノベと思って買ったら、

らいらい
挿絵がなかったんじゃー

追記

特典の方でアフターストーリーが公開されていました。

しかもいまなら第一章が無料で読めます。

https://mri.or.jp/sarakamo/#contents

アフターストーリーに関しては、触れずにおきますのでご自身で読んでください笑。

まとめ

この本を読んで、今まで具体的にはわからなかった新築ワンルームを買ってしまう人の思考がわかってしまいました。

身近に新築ワンルームを買おうとしている人が居たら、黙ってこの本を渡してあげてください。

それでも買うようなら、見捨てましょう。

ぼくたち不動産業者やプロ大家がおいしく養分にします。